11 May 2008
徳之島伊仙町や世田谷区において,迫り来る健康行動変容に関するポピュレーションアプローチ開始に向けていろいろと構想を練っています.コミュニケーション,メッセージ,メッセージング,社会的説得などのキーワードの基に,特に印刷物によって人々に効果的な情報伝達を行い,人々が自己の問題点に気づき,健康行動に関して理解して,態度を形成し,それらに続く行動変容に影響を与える戦略的なアプローチに興味を持って文献探索を行ってきました.前々から読んできたものも含め,ここにきて,いろいろな情報が頭の中でつながってきて,これからフィールドに展開していくのを楽しみにしています.
「これこれこういうこと」をやったら「こうなった」式のポピュレーションアプローチではなく,「これこれこういうこと」の開発過程を大事にして戦略的な開発を行う,つまり相手の特徴を明確にし,相手に受け入れられやすい情報を相手のなじみある伝達経路を使って,しかも相手の接触度も高める場所や時間帯も考慮して提供していくというものです.そうしておいて評価を行うのですが,大抵の場合,この評価が芳しくないと結局アプローチ自体がだめだったとして止めてしまう.いままではこのようなことだったと思います.開発から実践までを,ねらったとおりの要素が忠実に行われていたか,それによって周知度が高まったか,こういったプロセス評価を経て,相手の行動が変容したかを見るべきなのです.アウトカム評価も単に血糖値が下がったという評価だけでなく,その低下をもたらす行動がどう変わったかを見て,関連性を評価すべきです.
ただ,現場にはいると研究だけの視点でデザインとか評価を行っていくと嫌がられてしまうので工夫も必要になります.もう少し時間が必要ですが,仕事がおもしろいという気になってきた今日この頃です.
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