16 Aug 2009
博士後期課程2年の藤澤雄太です。
この夏は,親戚の方へのご挨拶や普段会えない友人と会ったりと,有意義に過ごすことができました。研究活動はほんの少しだけお休みさせてもらいました。エネルギーを蓄えたので,これからばぁーっと進められたらと思っています。
さて,現在私が行っている研究は,会話の方法,そして発話内容が,どのように人の認知や行動に影響するのかを実験的に明らかにするということです。
例えば,保健指導などの場面で,やる気のまだ生まれていない対象者に向けて,保健師さんや管理栄養士さんはどのように会話をすればいいのか。
あるいは,教育の場面で,どうしても勉強する気がない生徒に対して,教師はどのように話しかければいいのか。
研究の成果は,こういった場面に応用できると考えています。
このような研究内容に興味をもったのも,コーチングを習ったときの経験が影響していると思います。
あるコーチから質問をされ(オープン・クエスチョン),「うーむ」と考えながら返答したとき,自分ではすでに明確になっていると思っていた事柄が,実は明確にはなっておらず,言葉にしてみると自分の考えに改めて気づいたり,また気づいていなかったことまで掘り起こすことができる,という経験をしました。
会話の仕方次第で,意識をちょっとだけ変えることができるのです。このことを,もう少し理論的に説明できるように,これからいくつかの実験をしていきたいと思っています。
このほかにも,
・ 鹿児島県伊仙町で行っている健康づくりのためのインセンティブ・プログラムの計画・実施
・ 保健指導のアクション・プラン作成のためのシステムづくり
・ 目標設定における,目標の難易度と実施へ向けた自信の関連についての研究
など,いくつか研究が走っていますので,楽しみながら研究活動ができればと思っています。
9月の健康心理学会のシンポジウムでは,私がインセンティブ・プログラムについて,また,ポスター発表では目標設定に関する発表をさせていただきます。11月には看護科学学会があり,そこでも目標設定に関する発表の続きを発表いたします。インセンティブ・プログラムについては,プログラムの開発,および実施に関する研究を雑誌へ投稿する予定です。掲載が決まりましたらお知らせいたしますので,皆さんからご意見いただけると嬉しいです。
文責:D2 藤澤雄太
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