29 Jan 2011
昨日と本日の2日間,ときがわ町において,男性4グループ,女性1グループを対象にしてフォーカスグループインタビュー(FGI)を行ってきました.今回の調査も,ときがわ町の59-64歳の人たちに健康行動を開始させることを目的としたソーシャルマーケティング介入の内容を決定するためですが,すでに事前調査として質問調査は終了しており,500名近い人たちからデータを得ています.今回のFGIでは,質的調査として,量的調査ではわからない,さらに奥深い内容,例えばどういう誘いかけをされたらその気になるのかとか,健康情報誌はどこに置いておけば対象とする人たちが手に取るのかなどを聞き取りました.
今回,FGIを行ってみて,59-64歳という年齢層の人たちは,働いているときには自由に時間が持てないために諦めていた趣味や好きなことを行う時間が持てるようになり,そうかといって生活のためにはある程度の仕事もせざるをえない,老人会に入るほど自分を年寄りであるとは思っていない,まだ体は元気だと自信はあるが日常生活の中でたまに衰えも自覚するときがあり,健康づくりのために何かをやらないといけないけど,さあ何をやればよいのかと悩み,何か大きなことを始めたとしてもはたして続くだろうかと開始をためらっている,こういうイメージです.
参加者からいくつかおもしろい発言がありました.例えば,運動をただやれやれと言われるよりは,悪くなっているところ,例えば膝や腰の痛みを改善するためにはこれこれの運動がいいよと運動の内容を教えてくれればぜひ行いたいというものでした.また,健康情報誌は,この年齢の人たちがよく来る場所,例えば地産の野菜売り場など対象者との接点や動線を意識して設置したらよいということもそうでした.
FGIを行うことで,単なる質問調査だけでは理解できない情報をつかむことができます.総合的にいろいろなデータを眺めながら,これから介入の作戦をたてていくつもりです.あとは,近日中に健康関連専門職対象のFGIも行うつもりで,様々な人々からの視点を参考にしたいと考えています.
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