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本来子どものあるべき姿とは? そうだ,ピッピ!

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秋学期も昨日から始まり,キャンパスも賑やかになりました.夏休みにやり残した仕事のフォローに追われる毎日です.
明後日は,東京都教育実践発表会のシンポジウム「子供の体力と学力をはぐくむために」にシンポジストとして話をすることになっています.ここ数日,身体も精神も行動にも,本来,子供のあるべき姿は何だろうかという思いにとらわれています.そこで思い出したのが,ピッピでした.2004年に早稲田大学で日本ストレスマネジメント学会大会をお引き受けした際に,私の独断で使用したプログラムの表紙です.以下の文章は,裏表紙に入れたものです.「人が持っているものを自分が持っていなくてもねたみもせず,また逆に自分だけが持っていてもおごりもしない」,「信義にあつく,友情に富んだ愛すべき人物」,ここらへんが,勉強だけできれば,スポーツだけできれば,人より秀でて,損しないように・・・という生き方とは違うものを見せてくれているんだと思います.ピッピの精神を少しでも話せればと考えています.
以下は,裏表紙の文章です.

日本ストレスマネジメント学会第3回大会

スウェーデンの古い物語,小さな,小さな町のはずれに建つ古ぼけた家に一人で住む女の子,『長くつ下のピッピ』は,今も世界中の子どもたちに愛される人気のキャラクターです.赤毛をぴんとはね上げ,顔はそばかすだらけ,左右で色の違うくつ下をはくピッピは,誰のまねもせずに,自然体でのびのびと生きています.人のまねをしない精神,人が持っているものを自分が持っていなくてもねたみもせず,また逆に自分だけが持っていてもおごりもしない彼女のおおらかな精神は,ストレスマネジメントにおいて幹となる基本的な生き方,考え方を示しているかもしれません.効率化や合理化が進む現代社会では,人はみな,何かの型にはめられ,その型に合わないことでシグナルを発したり,逆に型にはまるように我慢した生活を続けています.そのため,生き方の不器用さが様々なストレス問題に発展していきます.良いところ,悪いところ,自分のあるがままを自分として受け入れ,他人や社会の変化となんとか折り合いをつけて行く生き方の選択がストレスマネジメントに求められています.大人にとっては,一見,不道徳な行いをするピッピですが,実は,信義にあつく,友情に富んだ愛すべき人物であり,第3回大会の表紙に相応しいキャラクターであると考えました.

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