キーワード/健康観・健康概念、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)、健康行動、ライフスタイル、行動変容、アドヒアランス、身体活動・運動、ウェルビーイング、メンタル・ヘルス、ストレス・マネジメント、保健指導、動機づけ

研究室の近況

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博士課程3年の斎藤めぐみです.

昨日は祝日のため,研究会もお休みでした.今年は残すところひと月と少し.毎年この時期になると,卒論生,修論生の追い込み期間に突入し,研究室もなんとなく賑わってきます.昨年のこの時期からもう1年経ったということが信じられないくらい時間の経過が早く感じられます.今年は,昨年度博士号を取得し,現在立教大学でポスドクをされている満石さんのご尽力により,携帯電話を用いた介入研究を3人もの卒論生が取り組んでいます.満石さんは,こんなプログラムにしたい…という卒論生のリクエストを聞くと,数日後には希望通りのプログラムを作ってくださる…という素晴らしい才能の持ち主です.

卒論生はそのプログラムを用いて,現在介入を行っています.それぞれの結果が出ましたら,また報告したいと思います.

さて,先日,身体活動量増強のための介入プログラムに有効とされる行動変容技法のうち,目標設定に注目した,ウォーキングプログラムを行い,目標を歩数という数値にする群と具体的な行動にする群とを比較する実験を行いました.結果,介入期間中はどちらも有意に歩数が増加しましたが,フォロー期間まで増加した歩数を継続できたのは,行動の目標設定をした群でした.数値だけの目標設定だと,その目標が設定されない時に歩数を増加させるという行動の継続は難しいこと,歩数を増加させる行動を意識することにより,それらの行動が習慣化され,歩数を維持するという行動を継続させることが可能であるということだと思います.

それにしても,このような介入研究を行う時,参加者の方々が意識する行動で一番多いのは,“階段利用“です.どこにでもあるから行いやすい行動として選択するのかもしれませんが,日常生活では,エレベーター,エスカレーターを利用する人が多いのも事実.イギリスでは,階段利用者を増やすためのプロモーションを国レベルで行っているということを論文で紹介されていました.日本でもそういうキャンペーンやプロモーションが行えたらいいなあと思います.

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